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参考になれば幸いです。

＜まず環境を変えること＞

「タバコをやめたくて、あらゆる禁煙法にチャレンジしたがうまくいかない」
「医師から減量した方がいいと言われているが、間食がやめられない」
こうした悩みを抱える人は多く、失敗を繰り返している人も少なくないと思います。

喫煙や間食などの危険性は十分に理解しているはずなのに、悪い習慣を改めることは、ストレスの多い現代人には、なかなか困難なことなのです。

こういう場合、私は、まず環境を変えることを勧めます。
たとえば、「旅行に出かけている間だけはタバコはやめよう」とか
「会社にいる間は間食しないように宣言しよう」など、環境を一つのきっかけにするのです。

「私はこのようにしてタバコをやめたのだ」とか「このように工夫して痩せたのだ」という体験者の講演会を聞きに行くのも一つのきっかけとなるかもしれません。
同じ悩みを克服した体験者の話というものは、意外に効果的だったりするのです。

たとえそれが医師であったとしても、タバコを吸ったことのない人がいくら禁煙の必要性を説明したところであまり説得力はありません。

しかし、「私は禁煙前、毎日60本を吸っていたが、それが現在では１本も吸わないで済むようになった」という話を聞いたら、どんな禁煙法をしたのか興味がわいてきませんか。
自分にもできるという気持ちになるのではないでしょうか。

私も生活習慣に悩みを抱える人のために何か役立てないかと、30年ほど前に、財団法人ライフプランニングセンターを創設しました。
これはその名が示すとおり、人間が健やかに成長し、満足いく人生を生きるためにはどうしたらいいかを考え、実践している団体です。
ここではタバコを止めるための会や上手に痩せるための会が開かれていて、このような会での交流をきっかけに、悪い習慣を改めることに成功した人は数多くいます。
同じ悩みを持つ人同士、共に努力すること自体が励みとなり、その成功率は高いようです。

そういう意味で、悪い習慣をコントロールするには、自分自身に環境の変化を与えることです。

＜参考文献＞
日野原重明(2005)『生きるのが楽しくなる15の習慣』講談社+α文庫.