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2015年11月2日
成人の 帯状疱疹ワクチン予防接種 できます。
成人の 帯状疱疹ワクチン予防接種 できます。
加齢や疲労に伴い、成人の帯状疱疹が増加しています。
辛い痛みが残ることがありますが、最近、予防接種の有効性が示されてきております。

1回のみの摂取で、8,500円(税込)です。

ご希望の方には、電話予約をお願いしております。
肺炎球菌ワクチンも、従来通り行っております。

帯状疱疹とワクチンについて
帯状疱疹の予防に、FDA(アメリカの厚生省に当たる部署)では、ワクチン接種を50歳以上で推奨しています。
このワクチン接種により、最低5年間、罹患リスクが減少するそうです。
一度罹った人でも、再発予防のために、ワクチン接種した方を勧めています。
この場合は3年位遅らせても大丈夫だそうです。弱毒生ワクチンですので、化学療法や免疫抑制剤やステロイドを投与中の方は、注意が必要です。
帯状疱疹は、小児期の水ぼうそうのウイルスが、知覚神経節に播種・潜伏して、加齢などの免疫低下で発症します。
ワクチン接種をしない場合、発症リスクは、50%にものぼります。
帯状疱疹は、始めにヒリヒリとした痛み、痒みなどが続いた後、発疹が出現することが特徴です。
発疹は、始め、身体の半側性に、赤み(斑状疹)・もりあがり(丘疹)が出現し、やがて水疱・膿疱へと変わっていきます。なんと、まれに疼痛のみで発疹が出ないこともあるそうで、これを無発疹性帯状疱疹(zoster sine herpete)と言うそうです。発疹が出ない場合、診断は難しくなります。この場合は、血液検査などを行って診断することもあります。
痛みの特徴は、「触ると異常知覚(parenthesis)」「自発的異常知覚(dysesthesia)」「疼痛刺激でなくても痛みを感じる(allodynia)」「知覚過敏」「痒み(pruritus)」などが挙げられます。まれに、肩が上がらなくなるなどの、運動障害を起こすこともあるそうです。眼や耳(Ramsay Hunt synd.)に来ることもあります。
よく患者さんから、移ることはあるのですかと訊かれるのですが、水疱内にウイルスが存在し、接触で感染を起こしうるので、病変はカバーせよとのことです。
水ぼうそうにかかったことのない人やワクチン接種を受けてない人は、発疹が完全に痂皮化するまで接触すべきでないと書かれています。
かかってしまったときの治療は、抗ウイルス薬で治療します。投与期間は原則1週間です。
50歳以上、中等症以上、激痛、顔面・眼病変、免疫不全があるときは、お薬の治療を勧めます。
発疹出現後72時間(3日)以内に、出来るだけ早く開始した方が治療成績も良いです。
急性期の疼痛が強いときには、ステロイドを併用することもあります。他に、痛みへの治療として、NSAIDS(ロキソプロフェンなど)、アセトアミノフェン、プレガバリン、医療用麻薬などを使用することもあります。


参考文献:仲田和正「トップジャーナルから学ぶ総合診療アップデート」(シービーアール,2014)