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ほとんどの薬は母乳に入りますが、その量はわずかで約1%程度といわれています。
現時点では、母乳をとおして赤ちゃんに害がでる可能性はとても低いと考えられています。
もし、影響があったとしても、たいていは一過性の軽い症状で済みます。
ですから実際に授乳を中止するようなことはまれなことです。
日常的な病気に処方される薬でしたら、授乳中であってもまず心配ないことがほとんどです。
服用する際には、以下の3つの点から判断すると良いでしょう。
1)授乳時期:どの時期の服用か−?
とくに注意が必要時期は、生後1〜2カ月くらいです。
まだ、肝臓や腎臓の働きが不十分で、薬を排泄する能力が低いためです。
場合によっては、母乳中の薬が赤ちゃんの体内にたまり、思わぬ症状を起こすおそれがあります。
母乳による副作用報告例は少ないのですが、その多くは新生児で起きています。
2)薬をのむタイミングは?
薬は、飲んだあと徐々に血液や母乳に移行していきます。
一般的に母乳中の薬の濃度が最高になるのは2〜3時間後といわれています。
ですので、薬の服用直前あるいは直後に授乳することにより、赤ちゃんへの影響が少なくできると考えられます。
3)赤ちゃんの状態の観察をしよう
授乳を続けてよい場合でも、念のため赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
母乳の飲み具合、眠り方、機嫌、便の状態などに注意してください。
もし、決まった時間に母乳を飲まなくなったり、1回の睡眠時間が普段より異常に長い(4時間以上)、
うとうと状態が続く、変にぐずる、いらいら感、下痢、発疹など普段にない症状がみられたら、服用を中止し相談するようにしてください。
母乳には多くの良い点があることが知られています。
赤ちゃんにとって母乳はもっとも好ましい栄養源です。
病気に対する抵抗力もつきます。
赤ちゃんを母乳で育てたいと望まれるお母さんはたくさんおられます。
個々のお薬についての十分な情報をもとに、主治医の先生と相談しながら決めていくことが大切です。
母乳は、一度断乳すると再開することが難しくなってしまうこともあります。
薬の害を心配しすぎて、自分だけの判断で母乳を安易に中断しないようにしましょう。
しかし、断乳を必要とするのは一部の薬だけとはいうものの、その他の薬の安全性が必ずしも確立されているわけではありませんし、
湿布などの貼り薬も皮膚から吸収され血中に移行します。
不必要な薬は飲まないに越したことはありません。
授乳中は、市販薬も含め医師・薬剤師に相談しながらご使用になった方が賢明と思います。
国立養育医療センターのホームページが信頼のある情報を提供してくれていますので、載せておきますね。
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/index2.html https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist.html
参考にして、かけがえのないお子様の健やかな成長とママの健康を賢く守っていきましょう。