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2016年2月15日
乳がん検診 精度向上目指し、マンモG+超音波併用で効果
乳がん検診 精度向上目指し、マンモG+超音波併用で効果
昨年10月、米国がん協会は、それまで40歳から毎年としてきたマンモ検診の指針を「45歳から毎年、55歳からは2年に1回」と改めた。
米国では別の専門家作業部会も乳がん検診について、40代に一律にマンモを勧めることに否定的な見解を発表した。

両者とも40代の時に前半では「検診による不利益が無視できない」との判断が根拠になった。
マンモグラフィーは、しこりを自覚する前に、
非常に小さながんを検出して早期治療を可能にしたことから、
欧米では高い検診受診率と相まって、
乳がん死亡率の低下に貢献したと評価される。
現時点では「死亡率を下げる効果が証明された唯一の乳がん検診法」(大内憲明・東北大教授)だ。

マンモG検診の問題点
だが、欧米での数十年にわたる実績で課題も明らかになってきた。
検診で「がんの疑い」とされた後、針を刺して組織を取るなどの精密検査を受けてようやく、
「異常なし」とわかる「偽陽性」が少なくなく、受診者の負担が大きい。
また乳腺組織の密度が濃い「高濃度乳房」の人はマンモG検査の精度が落ちる。
若年世代にはその「高濃度乳房」が多い。
マンモGでは乳腺もがんも共に白く写るため、がんが濃い乳腺組織(dense breast)に囲まれてると見つけにくい。

日本では厚労省が、市町村等が実施する検診について「40歳から2年に1回」のマンモGを推奨してきた。
背景には、欧米では高齢になるほど乳がん罹患(発症)率が増え、
40代は比較的少ないのに対し、日本は40から50代がピークで受診率が低調(40%程度)という事情が背景にある。
一方日本人は高濃度乳房の割合が高く、見逃しを防ぐために、
マンモの弱点を補う対策が強く求められている。

マンモGの弱点を超音波で補う
そこで、東北大の大内教授を中心とするチームはマンモGに超音波検査を上乗せすることで、
40代の乳がん検診の効果をあげられないかを検証する研究を2007年に開始した。
乳がん発見率は超音波併用群が1.5倍高く、特に早期がんをキャッチできる割合が高かった。
(今までの解析結果では、マンモG検診の間に見つかる中間期がんの発見率も約2倍も高い。 [院長コメント ] )
一方、デメリットとしては要精密検査とされ、針生検などの追加検査をした人も多かった。
「検査による情報が増えた分、ひろい過ぎも増えた」と分析できる。
検診の有効性は、死亡率が減ったかどうかで判断するため、
最終結論を得るには10年以上の追跡が必要だが、
「両群で進行がんの発症率に差がでるかは、あと数年で明らかになるのでは」と研究チームは考えている。

乳がんの超音波併用検診の早期発見のメリットと、
精密検査も増えてしまうというデメリットを考えて受ける必要があります。

参考:毎日新聞 2月11日付 医療・健康欄

平成27年の当院の検査実績(括弧内は昨年)は…

乳腺
マンモグラフィー1625件(1276件)
超音波検査2116件(1711件)
細胞診158件(70件)
針生検36件(126件)
乳腺手術22件(32件)

いつもたくさんの方に受診していただきまして、本当にありがとうございます。
これからも、安全で精度の高い、かつ丁寧で、受ける人が楽な検査・手術を心がけて参ります。